金木犀の咲く道を〜

キンモクセイ

人の記憶を呼び覚ますものに、匂いや音や味などがあります。
ふとすれ違った時に香ったコロンの匂いや、残り香に、
瞬時に心が遠い記憶に占領されるってこと、よくありますね。

この季節。
キンモクセイの香る季節ですね〜なんて、感傷的に会話してみたり。

ただ、私がこんな事を心から言えるようになったのは、つい最近。

人工的なキンモクセイの匂いがそっくりすぎなのか、
この季節になると、ずっーーーと町がトイレの中にある気分になってました。
たぶん大昔のトイレの芳香剤、このインプットされた記憶が恐るべしです。
どこのトイレかは思い出せないけど、白いタイルやその時の感情がいつも蘇ってました。

最近は、そんな記憶もだんだんとすり替えられて来て、
多少なりとも季節感の方をたしなむ大人になれた気がします。

あー、良かった良かった。