シュール先生 VS オボコイ生徒

シュール先生 VS オボコイ生徒

中学校で授業内容以外のことを、
ちょいちょい挟んでくるシュールな先生がいました。
いつも何かしら恋愛に関していたような。
まあ、今では覚えていることはふたつしかないけど。

ひとつは、
今日は英語を使って想いを伝える簡単な台詞を教えるよ。
「I can’t live without you.」
これだけ覚えておけば何とかなるということだった。
…。ほんまかいな。

もうひとつは、
「君は、イチゴみたいに可愛いね」って女子に言ったらきっと喜ぶよね。
だけど言い方を間違ったらえらいことになるから気をつけるように。
いいか、何があっても間違がっちゃいけないよ。
「君の鼻ってイチゴのようだね」
…。

いつも、持って行き場のない変な空気がしばらーく流れたあと、
おぼこい我々は、
想いをはせる相手を思い浮かべながら頬をほんのり染めていました。

この先生の本当の面白さにはまるには、
ちょっとばかり早すぎた出会いだった気がします。